ねぶた祭は1958年以来、中止は初めてだと言う。
ねぶた祭りは僕にとっても特別な祭りなのでさびしい。
稚内の幼なじみ
毎年夏に会いに行く友だちが北海道の稚内にいる。
彼とは小学生になる前からこれまで15年間ずっと、1年に1回だけ会い続けてきた。
彼のうちは旅館を経営していて、その夏うちの家族がたまたま泊まったのが始まりだ。
僕には兄弟がいないので旅行といっても退屈だった。
同じくらいの年の子どもと遊びたかったので、彼と会うとすぐ仲良くなって遊んだ。
稚内の自然の中で育った彼と、都会で育った僕だったがまるで兄弟みたいに仲良くなって、宿泊している部屋朝からきて、夜寝るまでずっと一緒にいた。
そして、毎年彼の旅館に行くことが、うちの家族の決まりになった。
ねぶた祭り
10歳のときうちの両親が、夏休み中その旅館から出られない友だちを一緒に連れて、ねぶた祭りに行く計画を立ててくれた。
彼と旅行できるなんて嬉しすぎて興奮した。
それから毎年家族と一緒に青森に旅行に出かけるのが恒例となった。
15歳になってからは、友だちと2人だけでねぶた祭に行った。
大学になってからは、お金がかかるので、リゾートバイトに申し込み、そこで一緒に働きながら夏を過ごすようになった。
友だちも他のリゾート施設のことも知れて、いろいろ勉強になるので一石二鳥だった。
しかし、ねぶた祭り、62年の歴史が途絶え、リゾートバイトも募集を取りやめになっていた。
彼のうちの旅館も臨時休館している。
15年続いた再開も、今年の夏は会えるかどうかわからない。